2011/8/7 読書開始  8/16読破

徳川幕府の転覆と明帝国の再興を策して、怪僧と浪人たちが暗躍する。全集にも未収録の伝奇ロマン長篇が三十年ぶりに文庫で復活!

大坂落城から三十年。摂津住吉の浦で独自の兵法を磨く浦安仙八の前に、ひとりの僧が現れる。妖しの力をあやつる怪僧と、公儀に虐げられる浪人の集団が、徳川幕府の転覆と明帝国の再興を策して闇に暗躍する。これは夢か現か―。



                         歳月
       2004/11/10読破

卓抜した論理と事務能力で、
明治維新の激動期を、
司法卿として敏腕をふるいながら、
非業の死をとげた江藤新平。

明治6年征韓論争で、反対派の大久保利通、
岩倉具視らと対決、破れて下野し、
佐賀の地から明治中央政府への反乱を企てる人間江藤の面目と、その壮絶な生涯。

 
                         酔って候
      2011/9/9読破

四人の賢侯を軸に幕末を描く短篇集
佐幕と勤王に揺れる土佐藩・山内容堂。
維新を望まなかった薩摩藩・島津久光。
倒幕に加わらなかった佐賀藩・鍋島閑叟ら四人の苦悩を描く

幕末の混迷期、なす術を知らない三百諸侯のなかで、
自らの才質をたのみ、また世間の期待を集めた「賢侯」たち。
かれら土佐の山内容堂、薩摩の島津久光、
伊予宇和島の伊達宗城、肥前の鍋島閑叟は
「藩主なるがゆえに歴史の風当りをもっともはげしく受け、
それを受けることによって痛烈な喜劇を演じさせられた」。