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映画を見ている時は自分が主人公、しばし夢の世界で遊べますから。
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    Shall we dance 2016年6月19日(日)

映画ファンの皆さん、おはようございます!

 

今日の映画紹介は「Shall we ダンス?」。

BSジャパンで2016619(日)1300〜の放送。

以前、紹介しているので再掲です。

 

"Shall We Dance?"といえば

1956年のユル・ブリナーとデボラ・カー主演の

映画「The King and I」で
踊る場面を思い描きますね。

 

本作は「ファンシイダンス」、
「シコふんじゃった。」の

周防正行監督が“社交ダンス”を舞台に描いた
コメディ映画。


キャッチコピーは

”もう一度、人生に恋してみょう。”

 

40代前半の杉山正平(役所広司)は会社の経理課長。

優しい妻(原日出子)や可愛い中学生の

一人娘・千景にも恵まれ、通勤には少し不便だが念願だった

一軒家も購入して、順風満帆の人生をおくっていた。

 

そんな中、通勤電車の中から、ビルの窓際にたたずむ美女を目にする。

 

杉山は突然、心に響く何かを彼女に感じて、彼女のいたビルへ向かう。

が、そこは社交ダンス教室だった。

ためらう杉山は勇気を出して教室に入る。

そこには、あの美女・岸川舞(草刈民代)と個性豊かな生徒達だった。

 

サラリーマンの平々凡々な日常の生活の疲れと

ちょっとだけの”すけべ心”でダンス教室へ。

ところが、社交ダンスの魅力と個性的な生徒達に

毎日の生活に張りが出て来て、真剣に取り組むように。

 

家族に内証だったので、これでいいのかと悩んだ杉山が

バカボン流に”これでいいのだ!”と決めた事に拍手!

 

一方、正平の妻が帰宅が遅くなったことで

浮気しているのではと、探偵の三輪(柄本明)を

使って身辺調査を始めるが、彼女の心配は当然で、

この点、正平の配慮が足りなかったですね。

もっとも、これでストーカーが面白なったのですが。

 

又、杉山を取り巻くバイプレーヤーの面々がいいですね。

妻に認められたいチビ男(徳井優)、

糖尿病対策で汗かきで太った男(田口浩正)、

そして極め付けは

会社の同僚でダメ男の青木(竹中直人)に

プライドが高い、オバサンダンサーの高橋(渡辺えり子)。

 

その中でも、杉山になにかと目をかけて、

アドバイスをするたまこ先生(草村礼子)の

キャラクターが私は気に入りました。

 

それぞれの人間模様も面白い映画ですが、

主役はダンスと音楽。

大貫妙子の柔らかいメロディがいいですね。

 

♪♪Shall we dance?

On a bright cloud 6 music shall we fly?

Shall we dance?

Shall we then say ”good-night”

and mean ”good-bye?”♪♪

 

この映画の撮影終了後、

周防監督と、草刈民代さんがが結婚しています。

 

何度見ても、面白くて、ホッコリする映画ですね。

1991年(平成3年)公開。

 

 

    恍惚の人 2016年5月16日(月)

映画ファンの皆さん、おはようございます!

今日の映画紹介は「恍惚の人」。
BSプレミアムで
2016年5月16日(月)13:00〜放送。
以前、紹介しているので再掲です。

ご存知、有吉佐和子の同名のベストセラー小説を映画化。
この映画で”恍惚”と言う、単語を覚えました。
本来は”うっとり”の意味なので、
”恍惚”の状態になりたいのですが、
”認知症”の方が
強調されているので”恍惚”状態には、なりたくありません?

この映画が製作された当時(1973年/昭和48年)の
日本の平均寿命は男性が69 歳、女性が74歳。

現在の高齢化社会を予想するかのように、
時代の流れを先取りし、老人問題を正面から扱っています。

今、見るとモノクロなのに、森繁の迫真の演技には
自分もいつか茂造のようになるかもしれないという恐怖が
じわじわと湧いて来て、ホラー映画を観ているようでした。

立花家は、84歳の茂造(森繁久彌)と
その息子夫婦の信利田村高廣)と
昭子( 高峰秀子)に、子供の敏の4人家族。

茂造は老妻が死んで以来、老衰がひどくなり、
医者により、彼は「老人性鬱病」と診断される。

茂造のボケはひどくなるばかり。
嫁がせた自分の娘の京子(乙羽信子)の顔も思い出せず
息子の信利の顔も忘れ、彼を泥棒と間違えたり、
突然家をとび出し徘徊する。
挙句の果てには自分の排泄物を手にとって遊び、
夜中に何度も昭子を起こしたりする日々に、
介護する昭子は神経をすり減らしていくばかりだった。

嫁を自分の娘と勘違いして、
”あきこさん”と呼ぶ、茂造の声。
茂造が昭子の名さえ忘れ
“モシモシ”と呼びかける声は身につまされますね。

そんな中、ある雨の日、道端で向い側の塀の中から
のぞいている泰山木の花の白さに見入っている
茂造を見かけた昭子は思った。
茂造には美しさに感動する気持ちがまだ残っていると。

この場面には、心の中に、カラーで白い花が
浮かん来て、何だかホッとしました。

介護される人、介護する人になるのは決まった事。
いつの日にかは、私達もたどる道。
見ていて、いやになる映画ですが、目をそらさず見て、
自分のため、そして家族のために”ボケ”を
一日でも遅らせるように頭脳を活性化して
穏やかな老衰死を目指そうと思ったことでした。

監督は豊田四郎。
 

    晩春 2016年4月4日(月)

映画ファンの皆さん、おはようございます!

今日は二十四節気の一つ”清明”。
この時期は天も地も、
清々しい明るい空気が
満ちるという季節。
”生命”につながるようで自然と
元気が出て来ます。

今日の映画紹介は「晩春」。
BSプレミアムで
2016年4月4日(月)13:00〜放送。

ご存知、小津安二郎監督が初めて描く、
娘の結婚を巡るホームドラマ。
本作および『麦秋』(1951年)、
『東京物語』(1953年)で原節子が演じた
ヒロインの名前が「紀子」なので、
この3作品をまとめて「紀子三部作」と呼ばれています。

原作は広津和郎の「父と娘」。

早くから妻を亡くした大学教授の曽宮周吉(笠智衆)は北鎌倉で
娘の紀子(原節子)と二人で住んでいた。

身体が弱かった娘の紀子は結婚することもなく
27歳となった今でも父につくし、父は娘の面倒をみて、
仲睦まじく暮らしていた。

周吉の妹、田口まさ(杉浦春子)も
曽宮家に出入りしていろいろと生活の面倒をみていた。
このごろでは紀子も元気になり、
同級生であり友達でもあり、離婚歴のある
北川アヤ(月丘夢路)と行き来していた。

そんな中、周吉の親友で大学教授の
小野寺(三島雅夫)が京都から上京して来た。
紀子は後妻をもらった小野寺を不潔と言うのだったが。

まさは茶会で知った未亡人の三輪秋子 (三宅邦子)を
兄の周吉の後添いにと考えていた。
それを紀子に、彼女の結婚を進めながら話してみたが、
紀子は自分の結婚よりも父の再婚が気になっていた。

周吉はそんな紀子へ結婚を勧める。

”まぁ、一度会ってごらん、
いやだったら断ったらいいじゃないか”の言葉に、
逃げるように立ち上がる紀子。

”紀子ちょっとおいで、お座り”。
”叔母さんからも聞いただろうが、佐竹と言うんだ。
お父さんも会ってみたが、なかなか立派ないい男なんだ。
あれなら、お前としても不満はなかろうと思うんだ。
とにかく、明後日行って会ってごらんよ。
お前も、いつまでもこのまま居られないだろうし。
いずれはお嫁に行ってもらわなければならないんだ。
ちょうど、いい時だと思うんだが、どうだろう
叔母さんも大変心配してくれてんだ、なぁ〜”。

”でも、わたしこのまま、一緒にお父さんといたい”。
”そうは、いかんさ、そりゃ、
 お前が居てくれれば重宝なんだが”。
”だったら、わたしはこのままで”。
”そりゃ、いかんよ。お父さんもいままで、お前を
 重宝に使い過ぎて、つい手放しくくなっちゃてね。
 すまんことだと思っているんだ。
 もう、行ってもらわないと、
 お父さんとしても困るんだよ”。

”だけど、あたしが行っちゃったら、
 お父さんどうなさるの”。
”お父さんはいいさ”。
”いいって”。。
”どうにかなるさ”
”それじゃ、あたし行けないわ”。
”どうして”。

と心配する紀子へ、周吉は再婚する意志があることを
それとなく伝える。

互いに相手を思いやる心。
紀子の揺れ動く心模様を原節子は
見事に表情で表していますね。

小津監督が原節子と初めてコンビを組んだ作品で、
小津映画のスタイルが確立された映画です。

ローアングルで映し出される画面に
人物ショットの反復や、
空舞台と呼ばれる風景カットの挿入などの
映像スタイルは、魅せられます。

アクション大好きな私ですが、真逆の
淡々と描かれる、静のたたずまいも心に響きます。

ラストシーンの周吉の姿には、
自分の姿がダブリ、泣けました。
 

    秋刀魚の味 2015年12月24日(木)

映画ファンの皆さん、おはようございます!

今日の映画紹介は「秋刀魚の味」。
BSプレミアムで
2015年12月24日(木)13:00〜放送。

小津監督はこの作品を発表した
翌年の1963年(昭和38年)12月12日、
60歳の誕生日に亡くなったため、
この作品が彼の遺作となりました。

”秋刀魚”と言えば、
佐藤春夫の「秋刀魚の歌」を
思い出します。


”あわれ秋風よ、情けあらば伝えてよ、
…男ありて、ひとり秋刀魚を食らいて涙を流す。
 (中略) さんま、さんま、さんま苦いかしょっぱいか”。

本作はこの詩のイメージ通りの映画です。

キャッチコピーは
”老人の孤独を浮き彫りにした、小津監督の遺作”。

平山周平(笠智衆)の事務所に同級生だった
河合(中村伸郎)が訪ねて来て、平山の娘路子(岩下志麻)の
縁談話を持ってくる。

だが、平山は妻亡き後、路子に家事一切を任せているため、
なかなか結婚させる気になれない。
まだ早いと気乗りしない返事をする。

周平は娘の路子と次男和夫(三上真一郎)の3人暮らしで
長男の幸一(佐田啓二)は妻秋子(岡田茉莉子)と
共に団地住まいをしていた。

そんな中、周平達は恩師の漢文教師だった、
通称ひょうたん先生(東野英治郎)へ記念品代を贈ることに。

ひょうたん先生はお礼にと河合等を料理屋へ誘う。
ひょうたん先生は彼等に言いますね。
”あんたは幸せだ、私は寂しい、
娘を便利に使って結局嫁に行きそびれ”とこぼす。
それを聞き河合は
”お前もひょうたんになるぞ。路子を早く嫁にやれ”と忠告する。

小津映画独特のローアングルから撮影と、
画面中央の人物の視線は真っすぐ観客を見て語りかけて来ます。
自分に話しかけられているような、その言葉は優しいですね。

例えば、嫁ぐことになった路子の花嫁姿に周平は
”うーん、綺麗だ。しっかりおやり、幸せにな”と言葉をかける。
”女の子はつまらんな。育て甲斐がない。
結局人生は一人ぼっちだ。
でも、「ひょうたん」にならないで済んだ”とつぶやく。
そして独りで飲みながら軍艦マーチを聴く周平。

”しっかりおやり、幸せにな”のしみじみとした言葉に
年老いた周平の姿は自分が重なり、泣けますね。
家族と育ち、家族を持って、ん〜、最後は独りか…。
金持ちも貧乏人も同じように迎える、これが人生だ!

蛇足。
”秋刀魚の味”で身は勿論、美味しいですけど
はらわたのあの独特の苦みも味わい難い旨さですね。
秋刀魚を食べる時はいつも、この映画を思い出します。
 

    秋日和 2015年12月9日(水)

映画ファンの皆さん、おはようございます!

今日の映画紹介は
「秋日和 デジタル修復版」。
BSプレミアムで2015年12月9日(水)13:00〜放送。
里見とんの同名小説を、
小津安二郎と野田高梧が
シナリオ化して小津安二郎監督が映画化。

友人だった三輪の七回忌に集まったのは
間宮(佐分利信)、田口(中村伸郎)、平山(北竜二)の三人。
末亡への秋子(原節子)は相変らず美しかった。
娘のアヤ子(司葉子)も美しく育ちすでに婚期を迎えていた。

よもやま話をしているうちに、年頃のアヤ子の結婚の話題に。
三人はなんとかアヤ子を結婚させようとお節介を焼くが
アヤ子は結婚はまだ早いと言う。

そんな中、間宮は会社に訪ねたアヤ子に
彼の部下の後藤(佐田啓二)を紹介する。

間宮はゴルフ場で田口や平山に、
アヤ子と後藤は交際しているが結婚しないのは
残された秋子が心配だからだと勝手に決めつけ、
アヤ子を結婚する気にさせるため、母親を再婚させることだと相談する。

ところが、簡単には再婚相手は見つからず、
ヤモメ暮らしの平山を立て、アヤ子を呼んで説得する。

平山が最初は不道徳だから再婚する気はないと言いながら、
家に帰り息子に賛成されると再婚に乗り気になるところは、
微妙に揺れる男心を上手く描いていますね。

さて、悪ガキ3人ならぬ、シニア3人の結婚作戦はどうなるのでしょうか?

「晩春(1949年)」では”父と娘”の娘役を演じた原節子さんですが
本作では”母と娘”の母親役で娘との間の微妙に揺れ動く
母親の愛情を表情や立ち振る舞いでの表現はさすがです。

小津調と言われる、
ローアングルでカメラを固定して切り返す独特の画面は
テンポが速くて、CGを多用する今の映画と比べて、
時間の進み具合が違う世界にいるようで、逆に斬新です。
 

    彼岸花 2015年12月1日(火)

映画ファンの皆さん、おはようございます!
今日から12月、師走ですね。
”だから、どう”なんて言われても…。

今日の映画紹介は
「彼岸花 デジタル修復版」。
BSプレミアムで」
2015年12月1日(火)13:00〜放送。

原作は里見?で小津監督初のカラー作品。
里見とんの「多情仏心」は読んだ
記憶があるが、
他の作品は読んでないから、この機会に読んでみよう。

大和商事会社の
常務である平山渉(佐分利信)は、
中学からの親友・河合(中村伸郎)の娘の結婚式に、元海軍士官の同期・三上(笠智衆)が
現れないことを不審に思っていた。

実は三上は自分の娘・文子(久我美子)が
愛人の長沼(渡辺文雄)と同棲していることに悩んでいて、
とてもそんな気持ちになれず欠席したのだった。

三上の頼みで平山は銀座のバーで働いている文子の
様子を見に行くことになる。

一方、平山も長女・節子(有馬稲子)の
結婚相手を探していた。ところが突然会社に現れた
谷口(佐田啓二)から節子との結婚を認めてほしいと言われて悩む。
平山の妻・清子(田中絹代)や次女・久子(桑野みゆき)も間に入って
平山を説得するが…。

そんな中、平山の馴染みの京都の旅館の女将・佐々木初(浪花千栄子)も
娘・幸子(山本富士子)を医師に嫁がせようと、
上京して来て、平山に相談を持ち掛ける。
ところが、幸子には一向にその気がなかった。

田中絹代、有馬稲子、山本富士子と当時を代表する
女優の共演。娘を持つ男親の複雑な心境を
ユーモラスに描いたホームドラマ。
私は浪花千栄子さんの柔らかいまったりした大阪弁は好きでした。

1958年(昭和33年)制作ですから、
当時の時代背景をカラーで見ると懐かしいですね。
この年の日本を振り返ってみると、特急「こだま」が東京〜大阪間を
約7時間で日帰り可能とか、東京タワーの完成。
大相撲の名古屋場所が始まり、
栃錦、千代の山、若乃花の横綱の中で若乃花が優勝などなど。

今、思うと、昔は良かったなぁ〜!
えぇ〜、”まだ生まれていなかったから知らない”。
そうですかぁ〜、映画を観て雰囲気を味わって下さい。
 

    東京物語 2015年11月28日(土)

映画ファンの皆さん、おはようございます!
今日の映画紹介は「東京物語」。
BSプレミアムで
2015年11月28日(土)13:31〜放送。

先日、訃報があった原節子さんを
追悼して急遽、放送される映画。
本作は、1953年(昭和28年)に公開されたモノクロ映画。

監督は小津安二郎、主演は笠智衆と原節子。
『晩春 』(1949年)、
『麦秋 』(1951年)、
『東京物語』(1953年)で
原節子が演じたヒロインはすべて「紀子」という名前で、
この3作品をまとめて「紀子三部作」と言われています。

東京へ出て行った子供の生活ぶりが気になって
尾道から上京する周吉(笠智衆)ととみ(東山千栄子)。

途中、大阪では国鉄に勤務している
三男の敬三(大坂志郎 )に会い、
東京では長男の幸一(山村聰 )や
長女の志げ(杉村春子)夫婦にも歓待してもらうが、
それぞれ自分達の生活を守ることに精一杯のようで、
何となく、暖かい気持ちが伝わって来ないと
物足りなさを感じる老夫婦だった。

周吉は同郷の老友・沼田三平(東野英治郎)との
再会に僅かに慰められるのだった。
とみは戦死した次男・昌二の未亡人・紀子(原節子 )の
昔変らざる心遣いが何よりも嬉しかった。
とみの肩を揉む紀子へ
”だんだん歳でもとってくると、やっぱり寂しいけぇのお”
”いいんです。
あたし、歳をとらないことに決めていますから”と紀子。

尾道へ帰った老夫婦だが、ほどなく、東京の子供たちの元へ
尾道に居る末娘・京子(香川京子) から電報が届く。
”ハハキトク”。
とみは幸一にみとられて静かにその一生を終った。
葬儀がすむとあわただしく故郷を去っていく子供達。

周吉は紀子へ語る。
”自分が育てた子供より、いわば他人のあんたのほうが、
よっぽどわたしらにようしてくれた…、
いやあ、ありがとう”。
いやあ、このシーンには感動しますね。思わず涙が…。

小津作品には欠かせない俳優の笠智衆は
実年齢より21歳上の70歳を演じていますが、
老妻に死なれた男の寂寥感は悲しみを誘います。

又、ローアングルを多用してカメラを固定して
人物を撮る監督の演出は、
家族が子供が大きくなり独立して家を出て行くと
バラバラになっていく現実を、
冷酷にも淡々と描いています。

家族の愛情と死は誰にでもどこの家庭にも訪れる出来事。
頭では解っていても、なんだかなぁ〜。

名女優の原節子さん、42歳で銀幕を去り、
95歳で静かに幕を下ろし、自分の人生をも
映画同様、伝説として後世に語り継がれることでしょう。
原さんの大きな瞳とニッコリと笑った顔は素敵でした。
改めて、合掌!

    細 雪  2015年11月20日(金)

映画ファンの皆さん、今日は〜!

今日の映画紹介は「細雪」。
BSプレミアムで
2015年11月20日(金)13:00〜放送。
以前、紹介しているので再掲です。

細雪とは、
”陽が射すとすぐに溶ける ささめゆき
その儚さ 美しさ”。

谷崎文学の代表作「細雪」を
市川崑監督によって
3本目の映画化したもの。
監督の独自の美意識による美しい映像と
谷崎文学が上手く溶け合っています。
かっての日本の美しさを再認識する映画。
でも「細雪」とは、素晴らしい題名ですね。

1930年代の大阪、戦争の足音が近づく時代。
両親を亡くした大阪船場の旧家・蒔岡家の
四人姉妹には老舗の廻船問屋が託されていた。

長女・鶴子(岸恵子)の
養子の夫・辰夫(伊丹十三)は商売を建て直しを。
次女・幸子(佐久間良子)は
百貨店の販売部長・貞之助(石坂浩二)と結婚。
三女・雪子(吉永小百合)と
四女・妙子(古手川祐子)の嫁ぎ先をさがしていた。

内気で気難しい雪子は見合いを重ね。
気楽で居心地のいい芦屋の家で、
幸子の一粒種の悦子を相手にしながら
”結婚は姉ちゃんに任せるわ”とお嬢さん生活を楽しんでいた。

妙子は考え方・生活態度が洋風で、
船場の貴金属商の息子と駈け落ち騒ぎまで起こしたことがあった。

姉妹の微妙に揺らめく心理描写に加えて、
四姉妹の美しさが四季おりおりの桜や紅葉の中の
着物姿と相まって一段と引き立ちます。
それもそのはず、これ等の着物はこの作品のために別誂えされたそうで
美人に豪華な着物は素晴らしい。
おっとりした美しい関西弁も耳に優しいですね。

船場の商家では良家の末娘のことを「こいさん」と
呼ぶ慣わしがあり、ここでは四女の妙子がそうです。
上の姉たちが着物姿なのに洋服姿なので目立ちますね。
洋服姿だと言うことは、考え方・生活態度が
自由闊達で、他の姉妹と違う設定も展開を面白くしています。

さて、四人姉妹が織りなす織物は日本の
美しい季節の中でどの様な着物になるのでしょうか。

1983年(昭和58年)制作。 

鑑賞日:2015年4月13日(月)
BS プレミアム 13:00〜
邦題:
喜びも悲しみも幾年月

   1957年(昭和32年)
原作:田中績の妻・きよの手記から

監督:木下恵介

出演:
・有沢四郎
/灯台職員佐田啓二)   
・有沢きよ子/四朗の妻(高峰秀子)
・有沢雪野/四朗の娘(有沢正子)
・有沢光太郎/四朗の息子/(中村賀津雄))
・野津/四朗の部下/(田村高広)
真砂子/野津の妻/(伊藤弘子)

映画ファンの皆さん、おはようございます!

ニュースは地方選挙の当選発表ばかりですが、
皆さん、自分が投票した人の結果はいかがでしたか。
投票率が低いのは気になりますね。

今日の映画紹介は「喜びも悲しみも幾歳月」。
BSプレミアムで2015年4月13日(月)13:00〜放送。

タイトルがいいですね。
この歳になると自分の人生を振り返っても実感出来ます。
映画の内容は忘れていても、若山彰が歌う主題歌は覚えています。
♪♪俺(おい)ら岬の 灯台守は
  妻と二人で 沖行く船の
  無事を祈って 灯(ひ)をかざす
  灯をかざす♪♪

激動の昭和初期を背景に木下恵介監督が灯台守夫婦の25年間を描いた映画。

上海事変が勃発した昭和7年。
新婚早々の若い燈台員・有沢四郎(佐田啓二)と
きよ子(高峰秀子)は、神奈川の観音崎燈台に赴任する。

日本が国際連盟を脱退した年には、
四郎たちは北海道の石狩燈台へ転任になった。
そこできよ子は長女・雪野(有沢正子)を生み、
二年後に長男・光太郎(中村嘉葎雄)を生む。

昭和12年には波風荒い五島列島の女島燈台に転勤になる。
(2006年(平成18年)、この灯台が最後の
有人灯台となり以後、日本では有人の灯台は無くなる)。

北海道から九州まで日本各地の灯台を転々と転勤して、子供の誕生、空襲、終戦、
長女の上京、そして息子の死と、時は流れる。

”一生って、無事に通ることはないさ”
”750も灯台があるんだもの、
いろいろな悲しみがあるのね”。

人生の喜びや苦しみ、悲しみを乗り越えて、
初老を迎えた二人はかっての赴任先の
御前崎灯台に戻って来て、外国へ旅立つ新婚の
娘夫婦を乗る客船を見送るのだった。

二人の生き様もさることながら、全国15ヵ所のおよぶ日本縦断ロケによる
四季おりおり風景に時代の背景に当時の生活がよく判り、ノスタルジアにかられます。

因みにこの年(1957年(昭和32年))の出来事を見て見ると、

@ラジオ放送「赤胴鈴之助」が放送。
吉永小百合はこの放送でデビュー。
私もラジオの前でこの放送を楽しんでいました。

Aこの映画の主役・佐田啓二(31歳)が
3歳年下の杉戸益子さんと結婚。
この二人の子供が、中井貴恵、中井貴一。

B東芝が21吋のカラーテレビの試作に成功。

鑑賞日:2014年4月16日(水)
BS プレミアム 13:00〜
邦題:
飢餓海峡

   1965年(昭和40年)
原作:水上勉

監督:内田吐夢

出演:
樽見京一郎/犬飼多吉
  (
三國連太郎)   
・杉戸八重/
   (左幸子)
。弓坂吉太郎/刑事
  (伴淳三郎)
・味村時雄/刑事
  (高倉健)

映画ファンの皆さん、おはようございます!

今日の映画紹介は「飢餓海峡」。
BSプレミアムで2014年4月16日(水)の13:00〜の放送。

水上勉の推理小説を内田吐夢監督が映画化。
「砂の器」と並び、日本映画の傑作と言われるだけあって
1965年(昭和40年)制作で古いですが中身は濃い映画です。

キャッチコピーは
”三国の「業」、左の「哀切」、伴の「執念」と主演三人の三つ巴の運命劇。”

昭和22年9月、青函連絡船が台風のため転覆。5百余名の犠牲者が出た。
同日、北海道岩内町の質屋一家が惨殺され、
放火されて全町を焼きつくす大火事となる。

連絡船から収容した死体は乗客名簿より2名多く、
函館警察の刑事・弓坂(伴淳三郎)は
その身元不明の死体が岩内の殺人犯3人組のうちの2人であることを確信。

仲間を殺し奪った金を独り占めした犬飼(三國連太郎)は
本州へと逃亡。逃亡途中、芸者の杉戸八重(左幸子)は
一夜を共にした犬飼から金を貰う。八重はその恩人への感謝に、
自分の切ってやった爪を肌身につけて持っていた。

弓坂の執念の追跡と犬飼の愛憎模様と人間の奥に潜む狂気を
三國連太郎と左幸子が迫真の演技がモノクロの画面から伝わって来ます。
監督の独特の画面は印象的です。

三國連太郎さんは昨年、4月に90歳で亡くなっています。合掌!

音楽は冨田勲 。
味村時雄刑事役で高倉健も出演しています。

鑑賞日:2014年1月1日(水)
BS プレミアム 0:15〜
邦題:
黒部の太陽

   1968年(昭和43年)
原作:木本正次

監督:熊井啓

出演:北川
/黒四建設事務所次長
  (
三船敏郎)   
・岩岡/熊谷組岩岡班
   (石原裕次郎)
。由紀/北側の長女
  (樫山文江)
・森/佐藤工業社員
  (宇野重吉)

映画ファンの皆さん、おはようございます!

今日の映画紹介は「黒部の太陽」。
BS日テレで3月8日(土)の18:00から放送。
テレビでは初めて
「ノーカット完全版」が放送されます。寅さんと被りますから録画ですね。

原作は木本正次。毎日新聞連載小説として発表した作品。
当時、世紀の難工事と言われた黒部第四ダムの建設、
特にトンネル工事を三船敏郎×石原裕次郎主演で映画化。

石原裕次郎は当時、五者協定の枠で自由に映画を制作出来ず苦しんでいた。
そんな中、莫大な時間と労力を費やし、三船プロ・石原プロの共作で映画化。

富山県黒部川上流に関西電力の太田垣社長(滝沢修)は黒四ダム工事に
社運をかける決意をする。

間組の国木田(加藤武)と熊谷組の下請会社の岩岡源三(辰巳柳太郎)は、
ともに現場責任者の北川(三船敏郎)を訪れるが、ダム工事の難しさを知らされる。

資材運搬用のトンネル掘削は熊谷組が担当することになった。
岩岡源三の息子である設計技師の剛(石原裕次郎)は体力が
衰えてしまった父を見て、工事に参加する。

工事は軟弱な花崗岩帯にぶっつかり、山崩れと大量の水がトンネルを襲うのだった…。

トンネルの土木工事を不撓不屈の精神で乗り切った男達とその家族のドラマに加えて
真冬の北アルプス連峰に目を瞠り、大自然に挑戦する人々の心意気。
感動無くして見られない映画ですね。

昭和三十八年三月、
黒四ダムは多数の犠牲を出して完成した。

監督は熊井啓。
1968年(昭和43年)制作。

鑑賞日:2014年1月1日(水)
BS プレミアム 0:15〜
邦題:
新幹線大爆発

   1975年(昭和50年)
原案:加藤阿礼

監督:佐藤純彌

出演:沖田哲男
/精密機械工場の元経営者
  (
高倉健)   
・大城浩/工員
   (織田あきら)
。古賀勝/元過激派
  (山本圭)
・須永/刑事部長
  (丹パ哲郎)

映画ファンの皆さん、今晩は〜!

今日は鏡開き、
皆さん、お汁粉は食べましたか。

今日の映画紹介は「新幹線爆破」。
BS-TBSで1月22日(日)の10:00から放送されます。

犯人と警察、国鉄の三者の駆け引きに
パニック状態の乗客を二つの場面を交互につないで
切り返す場面転換の技法とシナリオが
上手く組み合わさってスリルとサスペンスの
パニック映画に仕上がっています。

20年後に制作された、
キアヌ・リーブス主演の「スピード」は
この映画をネタに作られたのでは思うのは考え過ぎ?

1500人の乗客を乗せたひかり109号は
9時48分に定刻どうり博多を目指して
東京駅19番ホームを発車。

国鉄公安本部に電話がかかってくる。
109号に爆弾を仕掛けたという。
特殊装置を施したこの爆弾はスピードが80キロ以下に
減速されると自動的に爆発するというのだ。

犯人は、このことを立証するために
札幌近郊の貨物列車を爆破する。

これらの爆破計画は、
不況で倒産した精密機械工場の
元経営者・沖田哲男(高倉健)、
工員の大城浩(織田あきら)、
そして元過激派の闘士・古賀勝山本圭)に
よるものであった。
そして沖田は500万ドルを国鉄本社に要求した。

運転指令長の倉持(宇津井健)は、
運転士の青木(千葉真一)に事件発生を連絡するとともに
警察庁の須永刑事部長(丹波哲郎)、
公安本部長の宮下(渡辺文雄)を招集、
対策本部を設定した。

さて、沖田は500万ドルを手に入れて、逃亡できるのか、
警察は爆走する新幹線をコントロール出来るのか?

国鉄の協力が得られず、
CGもない時代の新幹線の撮影は
ミニチュア新幹線をシュノーケルカメラで
ロウアングルで撮影。
この特撮シーンは今、見ても迫力ありますね。

1975年(昭和50年)制作、監督は佐藤純彌 。
そう言えば、この年に
三木首相が現職首相で戦後初めて
靖国神社を参拝していますね。

鑑賞日:2014年1月1日(水)
BS プレミアム 0:15〜
邦題:
野性の証明

   1978年公開
原作:森村誠一

監督:佐藤純彌

出演:味沢岳史
/一等陸曹
  (
高倉健)   
・越智朋子/
   (中野良子)
。北野/刑事
  (夏木勲)
・長井頼子/
  (薬師丸裕子)

映画ファンの皆さん、今晩は〜!

今日は大晦日で皆さん、準備万端整、
後は正月を待つばかりでしょうね。
今日から正月三が日はTVの番組も大盤振る舞い。
映画三昧ですね。
でも、紅白もボクシングも見たいし、やはり録画になりますか。

BSプレミアムではず〜っと映画ばかりです。
どれを紹介するか迷いましたが、
今日の映画紹介は「野生の証明」にしましょう。
BSプレミアムで1月1日(水)の00:15から放送されます。

『人間の証明』に続いて森村誠一のベストセラーを映画化。

1980年。過激派の人質となった米国大使を
自衛隊特殊工作隊が救った。
味沢岳史(高倉健)はその中で優秀な隊員だった。
味沢が東北山中の単独踏破訓練中、
飢えと疲労の極限で、越智美佐子(中野良子)に出会った。

彼女は彼を見て、救助を求めて集落へおりて行った。
その時、
大量虐殺事件が発生した。
5戸12名が惨殺され、その中には彼女の死体もあった。

駈けつけた北野刑事(夏木勲)は、
ハイキング中に凶行の巻添えにあったと断定。
集落唯一の生存者は、
13歳になる長井頼子(薬師丸ひろ子)だけだった。
彼女は恐怖のあまり記憶喪失になっており、
「青い服を着た男の人……」と呟くだけだった。

クライマックスの戦車やヘリコプターが
登場する軍事演習シーンは見応えがありますね。
防衛庁の協力が得られなかったのでアメリカの
軍事訓練所で撮影されただけはあります。
頼子に扮する薬師丸ひろ子のデビュー作。
1987年制作、監督は佐藤純彌。

映画ファンの皆さん、
今年一年ありがとうございました。
来年も私の独断と偏見で映画の紹介をいたします。
ご期待乞う!?

新しい年が皆様にとって素晴らしい年でありますよう
お祈りしています。

鑑賞日:2013年12月23日(月)
BS プレミアム 13:00〜
邦題:
駅 STATION

   1981年公開
原作:倉本聰

監督:降旗康夫

出演:三上英次
/北海道警察巡査部長
  (
高倉健)   
・相馬/三上の先輩
   (大滝秀治)
。直子/三上の妻
  (いしだあゆみ)
・桐子/居酒屋の女将
  (倍賞千恵子)

映画ファンの皆さん、今晩は〜!

今日の映画紹介は「駅 STATION」。
BSプレミアムで12月23日(月)の13:00から放送されます。

倉本聰が高倉健のために書き下ろした脚本を、
「あなたへ」でも高倉健と組んでいる降旗康男監督が映画化。
オリンピックの射撃選手で刑事・三上(高倉健)が
3人の女性の出会い、そして別れを3部構成で描いた人間ドラマ。

第一部
1967年1月 、警察官の三上英次(高倉健)は銭函駅ホームで、
妻の直子(いしだあゆみ)と、四歳になる息子に別れを告げる。
オリンピックの射撃選手として合宿生活が
続いていたことも原因であった。
その頃、英次の上司、相馬(大滝秀治)が
連続警察官射殺犯“指名22号"に射殺される。
第二部
1976年6月 、英次の妹・冬子(古手川祐子)が
愛する義二(小松政夫)とではなく、
伯父の勧めた見合の相手と結婚した。
英次は、赤いミニスカートの女だけを狙う通り魔を追っていた。
増毛駅前の風侍食堂につとめる吉松すず子(烏丸せつこ)の兄、
五郎(根津甚八)が犯人として浮かんだ。
第三部
1979年12月、英次は故郷の雄冬に帰ろうと、
連絡船の出る増毛駅に降りた。
風待食堂では相変らず、すず子が働いていた。
船の欠航で赤提灯「桐子」に入った。
桐子(倍賞千恵子)の店だが、客は誰もいない。
自分と同じく孤独の影を背負う桐子に、
いつしか惹かれる英次。

駅を英次の人生が通り過ぎていく。
駅にはそれぞれ、女がいて英次の人生が交差する。
健さんの魅力溢れる映画ですね。

1981年(昭和56年)制作。
この年の出来事に
・台湾で墜落事故、向田邦子さん死亡。
・ロッキード事件に関して、榎本三恵子が
 ”ハチの一刺し”発言。

鑑賞日:2013年12月30日(月)
BS プレミアム 13:00〜
邦題:
東京オリンピック

   1965年公開
原作:

監督:市川崑

出演:ナレーション
/
  (
三国一郎)   
・/
   ()
。/
  ()
・/

 ()

映画ファンの皆さん、こんにちは〜!

今年も後二日ですね。
今年は辛いこと悲しいこと楽しいことも
選り取り見取りでいろいろあったけど
何とか一年を乗り切ったから。まぁ〜!いいかぁ〜!

元旦は出勤日になったので、仕事でスタート、幸先いい!?

今日の映画紹介は「東京オリンピック」。
BSプレミアムで12月30日(月)の13:00から放送されます。

1964年(昭和39年)、東京で開催された
「第18回オリンピック東京大会」の
ドキュメンタリー映画。
総監督は市川崑監督で勝敗を重視せず、
人間の精神をとらえた芸術性の高い内容に、
「記録か芸術か」と言われた映画ですね。

キャメラマン164人が集結。
イタリアテクニスコープのカメラ5台と、
200mm、1600mmの超望遠レンズなど
当時の光学技術最高の技術で
撮影されたオリンピック映画初のワイド版。

また監督の一員として参加した安岡章太郎が、
体操と一人の選手のエピソードを担当。
谷川俊太郎がカヌー競技の撮影を担当するなど
カンヌ映画祭で国際批評家賞を受賞した作品。

日本のお家芸、重量挙、レスリング、柔道は言わずもがな。
特に女子バレーボールでは「東洋の魔女」と
呼ばれた日本チームが金メダル。
大松博文監督の”おれについてこい”が
流行語になりましたね。

特にマラソンのアベベや円谷幸吉の力走に
感動しました。

オリンピック関係の総投資額は1兆円以上で
新幹線、高速道路、地下鉄等交通網の整備に
その8割が充てられたそうです。

2020年の東京オリンピックでも巨額のお金が
投資されるでしょうが、
やはりインフラ関連でしょうかね。

日本が一番元気だった時代の映画です。
感動をもう一度!

鑑賞日:2013年10月7日
BS プレミアム 13:00〜
邦題:
白い巨塔

   1966年公開
原題:

監督:山本薩夫

出演:財前五郎
/浪速大学医学部第一外科助教授
  (
田宮二郎)   
・東貞蔵/浪速大学医学部第一外科教授
   (東野英治郎)
・里見脩二/浪速大学医学部第一内科助教授
  (田村高廣)
・鵜飼雅行/浪速大学医学部第一内科教授、医学部長

 (小沢栄太郎)

映画ファンの皆さん、今晩は〜!

みずほ銀行の暴力団への融資問題が大きく取り上げられています。
旧3行の派閥争いも一因とありましたが、
「半沢直樹」のストーリーの展開と同じですね。

銀行は他人の褌(この言葉は今は死語?)で
相撲を取っているのにお客様に感謝の気持ちが無いように思います。

今日の映画紹介は「白い巨塔」。
先日、逝去された山崎豊子を偲んでの特別放送。
BSプレミアムで10月7日(月)の13:00から放映。

浪速大学医学部では、定年退官となる東教授(東野英治郎)の
後任をめぐって、前工作が行なわれていた。
東の教え子財前五郎(田宮二郎)は
最有力候補とされていたが、東は五郎を嫌っていた。

貧しい家庭に生まれた五郎は苦学して医学部を卒業した後、
裕福な開業医・財前又一(石山健二郎)の娘・杏子(長谷川待子)の婿養子となり、
助教授の地位を手に入れたのだった。
教授の椅子を巡り、お互いの熾烈な工作の中、教授の地位を手にしたのだった。

得意の絶頂のある五郎に苦境が訪れる。
里見助教授(田村高廣)の依頼で
胃癌患者佐々木庸平(南方伸生)を手術したが
死なせてしまったのだ…。

白黒の映画ですが、かえって迫力がありますね。
田宮二郎が演じる財前は
権力志向で、手段を選ばない傲岸不遜の
態度ははまり役でした。

今でも、TV、映画と医者ものはたくさん制作されていますが、
この映画が元祖でしょうね。

それにしても、人間は組織の中での権力争いは好きなようです。
もっとも、猿山の猿も同じだから、動物の本能なのでしょうか。
 

鑑賞日:2013年7月22日
BS プレミアム 13:00〜
邦題:
八甲田山

   1977年公開
原題:

監督:森谷司郎

出演:徳島大尉
/第一大隊第2中隊長
  (
高倉健)   
・児島大佐/連隊長
   (丹波哲郎)
・山田少佐/第2大隊長
  (三国連太郎)
・倉田大尉/

 (加山雄三)

映画ファンの皆さん、今晩は〜!

第23回参院選の投票結果は
下馬評通り自民、公明が非改選と合わせて参院過半数に達し、
衆参両院の多数派が異なる「ねじれ」の解消がなくなりました。
さて、この結果が日本の将来がいい方向に向かうように
祈るばかりです。

今日の映画紹介は「八甲田山」。
BSプレミアムで明日(22日)13:00より放送されます。

新田次郎の『八甲田山死の彷徨』が原作。
実際に真冬の八甲田山でロケを敢行しただけあって、
迫力があります。

日露戦争を目前にした明治35年1月。
二つの陸軍部隊がロシア戦に備えた耐寒訓練として
八甲田山における雪中行軍を行う。

弘前第八師団の友田少将(島田正吾)は、
冬期八甲田での雪中行軍の実施を青森歩兵第五連隊と
弘前歩兵第三十一連隊に命令。

会議のあとに児島大佐(丹波哲郎)と津村中佐(小林桂樹)は
どうせなら八甲田ですれ違う行軍計画にしようと約束する。
そして出発前、弘前の徳島大尉(高倉健)の私邸で
勉強会を終えた徳島と青森歩兵第五連隊の神田(北王子欣也)は、
雪の八甲田での再会を誓い合った。

徳島大尉率いる第三十一連隊雪中行軍隊は、
10泊で総距離240kmの強行日程を組み、少数精鋭で挑んだ。
第五連隊が予定からだいぶ遅れていることに気づき不安を抱く…。

青森連隊の雪中行軍の演習中に遭難し、
210名中199名が死亡した事件を題材にしているので
何故、大量遭難になったのかと
ノンフィクション風に仕上がっていて見ごたえがあります。

暑い夏に厳冬の厳しさを味合うのも又、一興ですよ。
若い時に冬山に挑戦したことが有りますが、
雪は怖いというのが今でも頭に残っています。

 

鑑賞日:2013年7月4日
BS TBS 6ch
邦題:
半落ち
   2004年1月公開
原題:

監督:佐々部清

出演:梶総一郎
/元県警警部
  (
寺尾聰)   
・梶啓子/聡一郎の妻
   (原田美恵子)
・志木和正/県警捜査一課強行犯係指導官(警視)
  (柴田恭兵)
・中尾洋子/新聞記者

 (鶴田真由)

感想文B
映画ファンの皆さん、こんにちは〜!

朝起きると、雪でした。
名古屋でも5pの積雪。スリップ事故が多発。
雪国の人の苦労がよくわかりました。

今日の映画紹介は「半落ち」。
BS TBS 6chで2月8日18:30より放送されます。

「半落ち」とは警察用語で、「一部自供した」という意味。
横山秀夫のミステリーを映画化したもの。
この作品については直木賞落選の際には
一部選考委員の結末を巡る発言がミステリー界全体を
巻き込む一大論争にまで発展したことでも話題になりましたね。


「私、梶聡一郎は、3日前、妻の啓子(原田美枝子)を、
自宅で首を絞めて、殺しました」。

と元捜査一課警部・梶聡一郎(寺尾聰)は
最寄りの警察署に出頭してきた。

県警捜査一課強行犯係指導官で”落としの志木”の異名を持つ
志木和正(柴田恭兵)は上司の命令により
現職警官による前代未聞の事件の究明にあたる。

アルツハイマーに苦しむ妻を殺害した元刑事が、
取り調べにが犯行を認めながらも“完落ち”することなく、
決して明かそうとしない自首するまでの“空白の2日間”。

この”空白の2日間”に何があったのか?

この謎を解くために判事・藤林(吉岡秀隆)、弁護士・植村(國村隼)、
検事・佐瀬(伊原剛志)、
さらには記者・中尾(鶴田真由)といった人々が、
それぞれの立場で犯人の元刑事を
通して人の命と人生の意味を考える。

家宅捜査のなかで梶の自宅に「人間五十年」という
奇妙な書も重要な意味がありました。
あまり書くとネタばらしになるので見てない人はぜひ見て下さい。
見た人も忘れているでしょうから、もう一度見て下さね。

歳をとれば、認知症になる確率は高くなります。
自分が自分で無くなる恐怖は考えるだけでも怖いですね。
今はアルツハイマー治療薬が進歩著しいのですが
もっといい薬が開発されないかと期待するばかりです。


監督・脚本は「陽はまた昇る」の佐々部清。
2004年1月公開の映画。
感想文A
映画ファンの皆さん、今晩は〜!

今日の映画紹介は「半落ち」。

明日(4日)20:30よりBS TBS 6chで放送されます。

 

「半落ち」とは警察用語で、「一部自供した」という意味。

横山秀夫のミステリーを映画化したもの。

 

「私、梶聡一郎は、3日前、妻の啓子(原田美枝子)を、

自宅で首を絞めて、殺しました」。

元捜査一課警部・梶聡一郎(寺尾聰)は最寄りの警察署に出頭してきた。

県警捜査一課強行犯係指導官で”落としの志木”の異名を持つ

志木和正(柴田恭兵)は上司の命令により

現職警官による前代未聞の事件の究明にあたる。

 

アルツハイマーに苦しむ妻を殺害した元刑事が、

取り調べにが犯行を認めながらも“完落ち”することなく、

決して明かそうとしない自首するまでの“空白の2日間”。

 

この”空白の2日間”に何があったのか?

 

この謎を解くために刑事、判事・藤林(吉岡秀隆)、弁護士・植村(國村隼)、

検事・佐瀬(伊原剛志)、さらには記者・中尾(鶴田真由)といった人々が、

それぞれの立場で犯人の元刑事を通して人の命と人生の意味を考える。

 

家宅捜査のなかで梶の自宅に「人間五十年」という

奇妙な書も重要な意味がありました。

あまり書くとネタばらしになるので見てない人はぜひ見て下さい。

見た人も忘れているでしょうから、もう一度見て下さね。

 

 

監督・脚本は「陽はまた昇る」の佐々部清。

20041月公開の映画。

 

鑑賞日:2013年6月22日
BSジャパン 7ch
邦題:
二十四の瞳
   
原題:

監督:木下恵介

出演:大石久子
/先生
  (
高峰秀子)   
・マスノ/
   (月丘夢路)
・男先生/
  (笠智衆)
・磯吉/

 (田村高広)


映画ファンの皆さん、こんにちは〜!

SMAPの解散のニュース。協議中らしいが、結論はどうでるでしょうか。

今日の映画紹介は「二十四の瞳」。古い映画ですけど名作ですね。

BSプレミアムで2016114()13:00〜放送。デジタルリマスター版。

以前、紹介しているので再掲です。

原作は1952年(昭和27年)に発表された壺井栄の小説『二十四の瞳』。

 この映画が公開された昭和29年は4年前の朝鮮戦争後の再軍備について論議された頃で

戦争の悲惨さを再認識させた映画でした。

 映画は、昭和3年から昭和21年までの18年間を描いている。

激動する時代、多くの苦難と悲劇に翻弄される先生と子供達の生き様。

 昭和3年、小豆島の分校に赴任した大石久子(高峰秀子)は1年生12人の生徒たちに

出会い温かいふれあいの日々を過ごす。

そんな時、足をくじいた久子は自転車に乗れなくなり

本校に転勤することになる。別離は訪れてもきっといつか会えると…。

 戦争が始まり、夫は戦死。かっての教え子三人も若い命を失ってしまう。

終戦の翌年。彼女は再び分校に赴任して生徒の中には教え子の子供たちがいた。そして大人になった教え子と再会する。

 

この映画は私の子供の頃の原風景です。モノクロですが、逆に色を想像しての美しい風景に唱歌、童謡、民謡、軍歌と場面に合わせて流れる曲にはいつも昔を想い出します。

特に”仰げば尊し”のシーンではいつも自然に涙が…。

♪♪仰げば尊し 我が師の恩

 教えの庭にも はや幾年

思えばいと疾し この年月

今こそ別れめ いざさらば♪♪

監督は木下恵介。彼の生誕100年記念映画の「はじまりのみち」も

最近上映されていましたね。何度見ても、高峰秀子演じる久子の優しさと

監督自身が全国から探して来た12人とその兄弟姉妹とのふれあいに感動します。

余談。

高峰秀子はこの映画の助監督をした松山善三と、映画公開の翌年1955年(昭和30年)に結婚。1954年(昭和29年)の出来事には

・名古屋にテレビ塔完成。

・第五福竜丸がビキニ環礁水爆実験で被爆。

・力道山とシャープ兄弟のタッグマッチ。

 


映画ファンの皆さん、こんにちは〜!

今日の映画紹介は「二十四の瞳」。
古い映画ですけど名作です。
今日(22日)19:00よりBSジャパン7chで放送されます。

この映画公開された昭和29年は4年前の朝鮮戦争後の
再軍備について論議された頃で
戦争の悲惨さを再認識させた映画でした。

昭和三年、
小豆島の分校に赴任した大石久子(高峰秀子)は
1年生12人の生徒たちに出会い
温かいふれあいの日々を過ごす。

そんな時、足をくじいた久子は自転車に乗れなくなり
本校に転勤することになる。
別離は訪れてもきっといつか会えると…。
戦争が始まり、夫は戦死。
かっての教え子三人も若い命を失ってしまう。

終戦の翌年。彼女は再び分校に赴任して
生徒の中には教え子の子供たちがいた。
そして大人になった教え子と再会する。

監督は木下恵介。
彼の生誕100年記念映画の「はじまりのみち」も
最近上映されていましたね。

原作は小豆島を故郷とする壺井栄。
何度見ても、高峰秀子演じる久子の優しさと
監督自身が全国から探して来た12人と
その兄弟姉妹とのふれあいに感動します。

余談。
高峰秀子はこの映画の助監督をした松山善三と、
映画公開の翌年1955年(昭和30年)に結婚。

1954年(昭和29年)の出来事には
・名古屋にテレビ塔完成。
・第五福竜丸がビキニ環礁水爆実験で被爆。
があります。