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映画を見ている時は自分が主人公、しばし夢の世界で遊べますから。

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題名  動乱 2016年9月7日  BS日テレ

映画ファンの皆さん、おはようございます!

ワールドカップ、アジア最終予選で
日本はタイに2対0で勝利。
何度もゴールのチャンスはあったのが、
いつものように決定力不足で
やっと勝った印象を受けました。
首の皮一枚で何とか残ったのだから、
ガンバレ日本!

今日の映画紹介は「動乱」。
BS日テレで2016年9月7日(水)18:00〜放送
以前、紹介しているので再掲です。

本作を見て、
21時から「超高速!参勤交代」を見れば
映画三昧の一日になりますね。

キャッチコピーは
”男が男であった、女が女であった…。
時代とは、愛とは”。

第1部「海峡を渡る愛」、
第2部「雪降り止まずは」の2部構成。

五・一五事件から二・ニ六事件と激動の中の五年。
愛の行方は誰にもわからない…。
高倉健と吉永小百合の初共演の映画。

第一部「海峡を渡る愛」。
昭和7年4月、仙台連隊。
宮城啓介大尉(高倉健)が隊長をつとめる中隊の
初年兵・溝口(永島敏行)が脱走した。

姉の薫(吉永小百合)が貧しさから千円で
芸者に売られようとしていたからだった。

溝口は捜索隊の上司を殺し、銃殺刑になる。
宮城は薫に千円を香典として渡す。

一方、一部の海軍将校と陸軍士官候補生らが
五・一五事件を起こすがクーデターは失敗に終り、
陸軍内部の皇道派と統制派の対立を激化していく。
この影響で宮城は朝鮮の国境守備隊へ転任を命じられる。

官城は将校の接待の席で、芸者になった薫と再会する。
数日後、薫が自殺を図るが宮城は薫の命を救う。

第二部「雪降り止まず」。
昭和10年10月、東京。
宮城は第一連隊に配属になり、薫と共に居をかまえた。
しかし、二人の間にはまだ男と女の関係はなかった。

官城の家には多くの青年将校が訪れ、
“建設か破壊か”と熱っぽく語り合っていく。
憲兵隊の島謙太郎(米倉斉加年)は
そんな宮城を監視していた。

宮城は薫と伴に訪れ皇道派の
恩師・神崎中佐(田村高廣)を訪れる。
神崎の家庭の幸せを見て、薫は
”私の体は汚れているから抱けないんですか”と
宮城を責めるのだった。

一方、宮城は神崎との話し合いで、
”やるべきときが来た、国軍を腐敗させた原因は
統制派だ、水沼閣下(天津敏)は自分が切る”と決意。
しかし、神崎は
”水沼は自分が切る、宮城は青年将校をひとつに
まとめることに専念してくれ”と言う。
そして数日後、神崎は水沼の暗殺を果たす。

昭和11年2月25日、決行の日。2.26事件勃発。
昭和初期は経済と政治と軍事が混乱していた時代の、
芸者だった女と軍人のプラトニックラブの物語。

でも、宮城も薫が好きなのに、なぜ抱いてやらないのか
彼の心理状態が今一、理解出来なかった。

監督は森谷司郎。1980年(昭和55年)制作。
 

題名  夜叉 2016年6月20日  BSプレミアム

映画ファンの皆さん、おはようございます!

ロシアのドーピング問題で国際陸上競技連盟が
ロシアのリオデジャネイロ五輪出場を
認めない決定。

スポーツ世界でのフェアな戦いは
夢物語となったようです。人間、金がからむと
何事においてもフェアプレーを
忘れるようです。

今日の映画紹介は「夜叉」。
BSプレミアムで
2016年6月20日(月)13:00〜放送。
以前、紹介しているので再掲です。

タイトルの「夜叉」とは、元は顔かたちが恐ろしく、
性質が猛悪なインドの鬼神だったのが、
仏教に取り入れられて仏法を守護する鬼神となったと
ありますから、本作での健さんの行動は
愛する者を守る為に、鬼神になったと言うことでしょう。

キャッチコピーは
”やさしさを、危険な香りにそめて、
男はひとり、人生はふたつ…”。

日本海に面した小さな漁港。
漁師として働く修治(高倉健)は15年前に
大阪ミナミでのヤクザ暮らしから足を洗い、
妻の冬子(いしだあゆみ)、三人の子供、
そして冬子の母うめ(乙羽信子)と一緒に
静かな生活を送っていた。

ある冬、ミナミから螢子(田中裕子)という
女が流れてきて「螢」という飲み屋を始めた。
螢子の妖しい美しさに惹かれて漁師たちが集まってきた。

やがて、螢子のヒモのヤクザ・矢島(ビートたけし)が
やって来たことから漁師たちの間に覚醒剤が広まる。
覚醒剤で妹を失った過去のある修治は、螢子に忠告する。

これに逆上した矢島は蛍子を包丁を持って追いかける。
止めに入った修治のシャツを矢島の包丁が斬り裂いた。
その時、隠し続けた背中一面の「夜叉」の
刺青がむき出しにされ、「人斬り夜叉」と呼ばれた修治の
過去はたちまち街中に知れ渡ってしまった。

そんな時、矢島がシャブの代金を
払えなくなりミナミの組長(下條正巳)に連れ去られる。
螢子は、矢島を助けてほしいと修治に頼み込む。
修治はミナミへ乗り込み矢島を取り戻したものの、
矢島は修治の弟分のトシオ(小林稔侍)に殺されてしまう。
ひっそりと漁村に帰ってくる修治。
そしてミナミに帰っていく螢子。

修治はヤクザから足を洗ったものの、
背中の「夜叉」を他人に晒したことで、
「夜叉」が目を覚ましたようです。

蛍子のために、義理も捨てて、人情にも目を背けて、
元のヤクザの世界へと戻っていきます。
昔の「夜叉」の血が騒いだのでしょうか。

何度も観たと言う人は、もう一つの特典?の
素晴らしい音楽に耳を傾けて下さい。
それは、ジャズ・ハーモニカの
トゥーツ・シールマンスが演じるハーモニカのメロディと
音楽担当のジャズ・ピアニストの佐藤允彦の
静かなジャズは健さんにピッタリですね。

ラストに流れる曲はナンシー・ウイルソンの
♪♪Winter Green And Summer Blue♪♪

監督が降旗康男で撮影が木村大作のコンビですから、
敦賀を中心とした冬の荒涼とした日本海沿岸の映像を
バックに流れる音楽に、たった一人の女の為に
命を張る健さんと三拍子揃った映画です。

でも、キャッチコピーの”男はひとり、人生はふたつ”は
健さん、欲張りすぎ?

本作での健さんと田中好子さんのペアは
最後の出演となった「あなたへ」とつながったのでしょう。

1985年(昭和60年)制作。
 

題名  冬の華 2016年6月13日  BSプレミアム

映画ファンの皆さん、おはようございます!

今日の映画紹介は「冬の華」。
BSプレミアムで
2016年6月13日(月)13:00〜放送。
以前、紹介しているので再掲です。

”霧笛が憶い出させる15年前のあの冬の
日の出来事”。
”過去を背負った男と少女の、
宿命の出会いと別れを描いたロマン大作”の
キャッチフレーズに加えて、タイトルの
「冬の華」と
くれば文芸作品と思ってしまいますね。

ところが、高倉健演じる義理堅い昔気質のヤクザが
暴力団抗争に巻き込まれていくヤクザ映画と思ったら
意外や意外、普通のヤクザ映画ではないようです。

関東の東竜会幹部、加納秀次(高倉健)は、
会長を裏切り、寝返った松岡(池部良)を
”見逃せてくれお前と長い付き合いじゃなか、
娘がいるんだ”と、命乞いをする松岡を冷酷に殺害する。

罪悪感に苛まれる加納は3歳になる松岡の娘・洋子を
舎弟の南(田中邦衛)に託して服役する。

服役中、加納は「ブラジルにいるオジさま」と偽り、
洋子(池上季実子)と文通を続けその成長を見守っていた。

やがて、刑を終えて出所した加納は
実兄(大滝秀治)のすすめもあり、
足を洗って木工職人になるつもりでいた。

出所した加納は親分・坂田(藤田進)の
もとへ出所報告に行くが、坂田はやくざ稼業に疲れて、
絵画の収集で気を紛らわしていた。

”どうだ一家をはる気はあるか”、
”おやじさん、迷っているんです”、
”足を洗おうかと思っているんだろう”と
坂田は加納へ理解を示すのだった。

だが、その坂田が子分の山辺(小池朝雄)の
裏切りにより暗殺される。
加納は山辺を始末する決心をする。

”そうするより、しょうがねぇと思ったんだ、
何とか、見逃しちゃくんねぇか、
お前とは、長ぇ付き合いじゃねえか、
ガキがいるんでぇ、何とかなんねぇか”と
泣きつく山辺を刺殺する。

何故、どうして、2度も組織や親分のために
加納が自分を犠牲にして殺人を犯すのか?
多分、親分、組織のためでしょうかね。
翻ってみると、
政治家の秘書がその政治家のために自殺したり、
泥を被るのと同じことだ、なん〜って思いましたが。

私が気に入ったシーンは
馬車道の喫茶店コンチェルトで洋子をそっと見守る加納。
加納に気が付いた洋子が
”おじさま?そうでしょう”
”お嬢さん、何かの間違いでしょう”と
静かに去って行く加納。そう、男は黙って…。

ただ、脚本が倉本聰なので、クラッシクの
チャイコフスキー(ピアノコンチェルト第1番)に
シャガールの絵に、加えて足長おじさん役の健さんと
映画の背景をロマンス風に仕立てているところが、
単なるヤクザ映画で終わっていなのが良かったです。

それに加えて、クロード・チアリ作曲の
抒情的なギター曲が場面を盛り上げていました。

1978年(昭和53年)制作。監督は降旗康男。
 

題名  日本侠客伝 2016年2月17日  BSプレミアム

映画ファンの皆さん、おはようございます!

今日の映画紹介は「日本侠客伝」。
BSプレミアムで2016年2月17日(金)
13:00〜放送。
『日本侠客伝』シリーズは7年間で
全11作制作されているが、
日本が東京オリンピックに
沸いている時に制作された本作は第一作目。
高倉健主演のヤクザ映画で、
『網走番外地』シリーズ、
『昭和残侠伝』シリーズと
並ぶ高倉健の代表的な映画。

監督は「役者を育てる名伯楽」と言われた
マキノ雅弘で9作目まで監督を務めていますね。

晩年の彼の言葉に、
”売り切れる役者を作ることが僕の一生の仕事だが、
それの最期が女優では藤純子、
男優では高倉健ということになる”と語っています。

キャッチコピーは
”任侠鉄火やくざの花道をゆく、稲妻のような
獅子のような、男の中の男を描く!”。

深川で運送業者の木場政組は新興の沖山運送の
妨害に悩まされていた。
そんな中、争いを好まぬ木場政(井伊友三郎)が病死した。

沖山兄弟はますます、その勢力をのばしはじめた。
木場政の子分の弘法常(大木実)、鉄砲虎(松方弘樹)、
鶴松(田村高広)、赤電車の鉄(長門裕之)等は
いきり立ったが、
木場政の女房お柳姐さん(藤間紫)にきつく止められた。

そんな時に小頭の辰巳の長吉(高倉健)が除隊して帰って来た。
木場政の衰退にに淋しさを感じる長吉は
恋中の「いろは亭」の一人娘おふみ(藤純子)と
会っても心から楽しむことはなかった。

沖山運送の横暴に、今は亡き木場政に恩義を返すため
客分の清治(萬屋錦之助)は長吉に迷惑をかけまいと
女房のお咲(三田佳子)に別れを告げ、
一人で沖山組に殴り込むが多勢無勢で清治は倒れる。

長吉は清治の悲惨な死体を見て、
”男の喧嘩は一生に一度しかない”と言った、
親分の言葉を胸に秘め、沖山組に殴り込みをかける。

”強きを挫き、弱きを助ける”が任侠の世界。
今の世の中、弱肉強食で金も権力も何もない、ないないづくしの弱い我々にとって
正義の味方とはいかないけど、映画の中で、
虐げられた者が逆転反撃するのを見て溜飲を下げ、憂さ晴らし出来るところが、
このシリーズの人気の所以でしょう。

本作は、健さんが、初めて着流し姿で登場し、
角刈りのヘアスタイルにボクシングで鍛えた肉体美に
加えて、あの三白眼は迫力がありますね。

監督が演技指導で、徹底的に芝居の所作と
和服の着こなし方を教えたからこそ、健さんの”粋でいなせ”な
着流しスタイルが生まれたのでしょう。

1964年(昭和39年)制作。
 

題名  新幹線大爆破 2016年2月15日 (月) BSプレミアム

映画ファンの皆さん、おはようございます!

 

今日の映画紹介は「新幹線大爆破」。

BSプレミアムで
2016215()13:00〜放送。

今日は同じチャンネルで21時より、

「バック・トゥ・ザ・フユーチャーPART2」が

あります。こちらも、どうぞ〜!

 

高倉健が犯人グループのリーダーを熱演。

犯人と警察、国鉄の三者の駆け引きに

パニック状態の乗客を二つの場面を交互につないで

切り返す場面転換の技法とシナリオが

上手く組み合わさってスリルとサスペンスの

パニック映画になっていますね。

 


20
年後に制作された、キアヌ・リーブス主演の「スピード」は

この映画をネタに作られたのでは思うのは考え過ぎ?

 

キャッチコピーは

”新幹線ひかり109号<東京ー博多>が爆破される!!

乗客1500人の生命を乗せて、かってない恐怖と緊迫危険がノン・ストップで疾走する”。

 

1500人の乗客を乗せたひかり109号は948分に定刻どうり博多を目指して

東京駅19番ホームを発車。

 

国鉄公安本部に電話がかかってくる。109号に爆弾を仕掛けたという。

特殊装置を施したこの爆弾はスピードが80キロ以下に減速されると
自動的に爆発するというのだ。

 

犯人は、このことを立証するために札幌近郊の貨物列車を爆破する。

 

これらの爆破計画は、不況で倒産した精密機械工場の

元経営者・沖田哲男(高倉健)、工員の大城浩(織田あきら)、

そして元過激派の闘士・古賀勝(山本圭)によるものであった。

そして沖田は500万ドルを国鉄本社に要求した。

 

運転指令長の倉持(宇津井健)は、

運転士の青木(千葉真一)に事件発生を連絡するとともに

警察庁の須永刑事部長(丹波哲郎)、公安本部長の宮下(渡辺文雄)を招集、

対策本部を設定した。

 

さて、沖田は500万ドルを手に入れて、逃亡できるのか、

警察は爆走する新幹線をコントロール出来るのか?

 

国鉄の協力が得られず、CGもない時代の新幹線の撮影は

ミニチュア新幹線をシュノーケルカメラでロウアングルで撮影。

この特撮シーンは今、見ても迫力ありますね。

1975年(昭和50年)制作、監督は佐藤純彌 。

そう言えば、この年に三木首相が
現職首相で戦後初めて靖国神社を参拝していますね。

 

1975年(昭和50年)制作。監督・脚本は佐藤純彌。

 

 

題名  八甲田山 2015年11月13日  BS朝日

映画ファンの皆さん、おはようございます!

 

今日の映画紹介は「八甲田山」。

BS朝日で20151113日(金)18:30〜放送。

 

新田次郎の『八甲田山死の彷徨』が原作。

実際に真冬の八甲田山でロケを敢行しただけあって、

迫力があります。

 

日露戦争を目前にした明治35年1月。

二つの陸軍部隊がロシア戦に備えた耐寒訓練として

八甲田山における雪中行軍を行う。

 

弘前第八師団の友田少将(島田正吾)は、

冬期八甲田での雪中行軍の実施を青森歩兵第五連隊と

弘前歩兵第三十一連隊に命令。

 

会議のあとに児島大佐(丹波哲郎)と

津村中佐(小林桂樹)はどうせなら八甲田ですれ違う行軍計画にしようと約束する。

そして出発前、弘前の徳島大尉(高倉健)の私邸で勉強会を終えた徳島と青森歩兵第五連隊の

神田(北王子欣也)は雪の八甲田での再会を誓い合った。

 

徳島大尉率いる第三十一連隊雪中行軍隊は、10泊で総距離240kmの強行日程を組み、

少数精鋭で挑んだ。第五連隊が予定からだいぶ遅れていることに気づき不安を抱く。

 

青森連隊の雪中行軍の演習中に遭難し、

210名中199名が死亡した事件を題材にしています。

何故、大量遭難になったのかとノンフィクション風に仕上がっていて見ごたえがあります。

 

暑い夏に厳冬の厳しさを味合うのも又、一興ですよ。

若い時に冬山に挑戦したことが有りますが、
雪は怖いというのが今でも頭に残っています。

 

題名  遥かなる山の呼び声 2015年11月10日  BSプレミアム

映画ファンの皆さん、おはようございます!

今日の映画紹介は「遙かなる山の呼び声」。
BS朝日で2015年11月10日(火)
18:30〜放送。
以前、紹介しているので再掲です。

「幸福の黄色いハンカチ」に続き、
高倉健&山田洋次監督のコンビで送る人情ドラマ。
この映画は民子三部作シリーズの
(1970年の『家族』、1972年の『故郷』)の三作目。
誤って人を殺して警察に追われる男と、
牧場業を営む母子との出会いと別れを、
美しくも短い北国の夏を背景に描いた映画。

北海道の根釧原野にある酪農の町、中標津。
風見民子(倍賞千恵子)は一人息子の
武志(吉岡秀隆)を育てながら亡夫の牧場で
慎ましく暮らしていた。激しい雨の降るある春の夜、
一人の男が民子の家を訪れ、納屋に泊めてもらった。

その晩、牛のお産があり、男はそれを手伝うと、翌朝、去っていった。
夏のある日、その男がまたやってきて、働かせてくれという。

田島耕作(高倉健)と名乗る男を民子を雇う。
武志は耕作にすぐになついていった。

近所で北海料理店を経営する虻田(ハナ肇)は
民子に惚れていて強引に迫るところを
耕作に阻止され、喧嘩をふっかけるが負けると耕作を兄貴と慕うようになる。

タイトルの「遙かなる山の呼び声」は
西部劇の「シェーン」のテーマ曲から来ています。
ストーリーもこれをなぞっています。
だから勿論、最後は「シェーン!!カムバック!!」と
同様、”おじちゃん!どこ行くの?”と泣きながら
追いかける武志の元から去っていく。

この映画で一番印象の残るのはラストシーン。
忍んで慕う民子が刑事に列車で護送される耕作に
彼にそっと黄色のハンカチを渡す。
耕作は自分の帰りを待っていてくれると知ると
号泣して、涙を拭き乍ら窓に顔を向ける。このシーンは泣けましたね。

ハンカチを握りしめて観て下さい。
 

題名  幸福の黄色いハンカチ 2015年11月10日  BSプレミアム

映画ファンの皆さん、おはようございます!
今日の映画紹介は「幸福の黄色いハンカチ」。
BSプレミアムで2015年11月10日(火)21:00〜放送。
以前、紹介しているので再掲です。
今日は高倉健さんの一周忌で、BSの各局で
今日は4本が放映されます。
健さんの往年の活躍を偲んで下さい。

原作は「ニューヨーク・ポスト」紙に掲載された
ピート・ハミルのコラム「Going Home」。

本作には「母に捧げるバラード」の歌、以後、
どん底だった当時の武田が監督の山田洋次から
声をかけられて、映画初出演。
健さんの主演の映画ですけど、武田のずっこけた
九州男児のロードムービーの一面があります。

失恋してやけになり退職した花田欽也(武田鉄矢)。
退職金で新車を買って北海道をドライブする。
網走で朱美(桃井かおり)をナンパして一緒に食事する。

同じ食堂に刑期を終えた男、炭鉱夫だった島勇作(高倉健)がいた。

彼はビールを飲みながらラーメンとカツ丼を注文する。
このシーンで、健さんは二日間食事を絶っての演技。
ビールを両手で抱えて一気飲みして、ラーメンを
食べる姿は、出所して娑婆に出てきた男そのものでした。

欽也は朱美とドライブで海岸。
同じくそこにいた勇作に写真を撮ってもらう。
2人はその縁で彼を車に乗せ、3人旅を始める。

武田がカニを食べて腹痛を覚えて路上に車を
置いてティッシュ片手に草原に飛び出して行くシーンは笑えました。
が、彼は監督に怒鳴られたと言っています。

”好きな女の子が見てる前で下痢をこらえて走るんだ。
情けなくて涙ぐまなければならないのに、
君は笑っている。お客さんが一番笑うところは、
俳優は泣きながら演じるんだ。覚えておきなさい。
喜劇は泣きながら作るもので、悲劇は笑いながら作るものなんだ。
渥美さんは寅さんが振られる時、目の奥で涙が潤んでいる。
だから観客が笑うんだ。そう演じなさい。”と言われたそうだ。

勇作は二人に自分の過去を語る。
スーパーのレジ係だった光枝(倍賞千恵子)との出会い、
幸せな結婚、喧嘩で相手を死なせてしまったことを。
そして出所した時、ハガキを出して、

”もし、まだ1人暮らしで俺を待っててくれるなら…
黄色いハンカチをぶら下げておいてくれ。それが目印だ。
もしそれが下がってなかったら、
俺はそのまま引き返して、2度と夕張には現れない”と

それを聞いた欽也と朱美は、迷わず一緒に夕張に行くことを決心する。

欽也と勇作が別れるシーンでは、武田はなかなか泣けなかったそうだ。
この時、健さんに長期間の撮影に感謝すると言われ、
感激してぼろぼろと涙をこぼして、この瞬間に、別れのシーンが撮影された。
だから、彼は言ってますね。本当の涙で撮影が出来たと。

1977年(昭和52年)制作。
警察の渡辺係長役で渥美清も出演しています。
 

題名  海峡 2015年11月10日  BSプレミアム

映画ファンの皆さん、おはようございます!
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ
第3戦の中国杯は7日、浅田真央が優勝。
19歳の本郷理華も2位。ベテラン?の真央と
新人の理華で上位を占めました。復帰の真央さん、
ちょっと心配していましたが、さすがです。

今日の映画紹介は「海峡」。
BSプレミアムで
2015年11月10日(火)13:00〜放送。

健さんの映画の中でも目立たない作品ですが
秀作です。原作は岩川隆の同名小説。
監督は森谷司郎、撮影は木村大作。

海峡の定義は、
"陸地によって狭められている水域のうち、
定期的な船舶の航行があるもの"とあります。

北海道新幹線の新青森 - 新函館北斗間については
2016年(平成28年)3月に開業する予定。
この新幹線も青函トンネルがあっての構想です。
トンネル工事にまつわる物語を映画を観て
当時の難工事を再認識して感謝するのもいい機会ですね。

昭和29年、青函トンネル技術調査団の
阿久津(高倉健)が調査を開始した直後、
青函連絡船「洞爺丸」が転覆し、大量の遭難者を出した。

阿久津は竜飛岬で自殺しようとした女、
牧村多恵(吉永小百合)を救う。
阿久津に救われ、飲み屋の女将おれん(伊佐山ひろ子)に
預けられた夜、おれんの出産に立ち会った多恵は
生きる勇気を取り戻す。

その赤ん坊に阿久津は峡子(青木峡子)と名付ける。
「青函トンネルは技術的に可能」と報告した阿久津は
明石海峡調査の辞令で故郷の岡山に戻る。
岡山で阿久津は佳代子(大谷直子)と結婚して
息子・修(中川勝彦)を授かる。

昭和39年、日本鉄建公団が発足。
青函トンネル工事に本腰が入り、阿久津は再び青森に向う。
所長・浜口圭介(加藤和夫)の元に
25名のトンネル男が函館に集結する。

阿久津は人集めに取りかかる。
まず初めに、”もう年だよ”と言う、
トンネル掘りのベテラン、岸田源助(森繁久彌)を
”10万年前に、
マンモスが歩いて渡った道を、もう一度作ろう”と
説得して参加させる。

昭和41年から調査斜坑掘削を開始。
公団第一期生の募集に洞爺丸の事故で両親を亡くした、
成瀬仙太(三浦友和)が応募してくる。

仲間の死亡、度重なる出水と作業は困難を極める。
月に5メートルしか進まない状況で、源助ともぶつかるが、
そんな中、源助は阿久津に言う、
”くじけるんじゃねぇ、落ち込むんじゃねぇ、
なぁ、お前さんとわしとで乗り越えていくんだよ”と。

青函トンネルという大プロジェクトに取り組む男達と
それを支える女達の人間模様を描くドラマ。

”この巨大なる道、小さき人間の手に始まる。
あなたの胸に、日本人の心に
日本列島を貫いて、いま風がぬける”。
東京〜新大阪間の開業は1964年。
青函トンネル着工の1年後だった のですね。
新幹線0系の勇姿を見ることが出来ます。

中川勝彦と青木峡子は新人オーディションで選ばれた新人。
エンディングで南こうせつの「友ありて」が流れますが、
いい歌なのにあまり知られていないようです。
1982年(昭和57年)制作。健さん51歳。
 


題名  駅 STATION 2015年11月7日  BSプレミアム


映画ファンの皆さん、今晩は〜!

今日の映画紹介は「駅STATION」。
BSプレミアムでで2015年11月7日(土)の20:30〜放送。
以前、紹介しているので再掲です。

倉本聰が高倉健のために書き下ろした脚本を、
「あなたへ」でも高倉健と組んでいる
降旗康男監督が映画化。

オリンピックの射撃選手で刑事・三上(高倉健)が
彼の13年間の人生を駅の列車になぞらえ、
3人の女性との出会い、そして別れを3部構成で描いた人間ドラマ。

キャッチコピーは
”人生を乗りかえた男と女。
女は想いをふりはらい、男は、愛をふりはらう”。

第一部(1967年1月 直子)
警察官の三上英次(高倉健)は銭函駅ホームで、
妻の直子(いしだあゆみ)と、四歳になる息子に別れを告げる。
オリンピックの射撃選手として合宿生活が
続いていたことも原因であった。

その頃、英次の上司、相馬(大滝秀治)が
連続警察官射殺犯“指名22号"に射殺される。

第二部(1976年6月 すず子)
英次の妹・冬子(古手川祐子)が愛する義二(小松政夫)とではなく、
伯父の勧めた見合の相手と結婚した。

英次は、赤いミニスカートの女だけを狙う通り魔を追っていた。
増毛駅前の風侍食堂につとめる吉松すず子(烏丸せつこ)の兄、
五郎(根津甚八)が犯人として浮かんだ。

第三部(1979年12月 桐子)
英次は故郷の雄冬に帰ろうと、連絡船の出る増毛駅に降りた。
風待食堂では相変らず、すず子が働いていた。

船の欠航で赤提灯「桐子」に入った。
桐子(倍賞千恵子)の店だが、客は誰もいない。
自分と同じく孤独の影を背負う桐子に、いつしか惹かれる英次。

それぞれの駅を英次の人生が通り過ぎていく。
駅には女がいて英次の人生が交差する。健さんの魅力溢れる映画。
劇中、八代亜紀が歌う「舟唄」が印象に残ります。

1981年(昭和56年)制作。
この年の出来事に
・台湾で墜落事故、向田邦子さん死亡。
・ロッキード事件に関して、榎本三恵子が
 ”ハチの一刺し”発言。
 

題名  ザ・ヤクザ 2015年11月6日  BSジャパン

映画ファンの皆さん、おはようございます!

 

今日の映画紹介は「ザ・ヤクザ」。

BSジャパンで201511()20:00〜放送。

外国人が描いた日本のヤクザの世界。

健さん、
「燃える戦場」に続いてのハリウッド映画出演。

この後、「ブラック・レイン」、

「ミスター・ベースボール」と計4本の

アメリカ映画に出演しています。

 

キャッチコピーは

”すさみきった現代。ストレンジャーが愛で

まもり通した花一輪に、日本残侠の心が燃えた!”。

何だか、わからないキャッチコピーですね。

 

イントロでヤクザの説明があります。

"やくざ”は八・九・三の数字に由来する。

足して20、賭博では負けの数だ

無頼の徒が自らを卑下して、こう称した。

やくざは博徒、
テキヤなどの形で
350年前から存在した。

貧しい者を非道な御上から守ったとも言われそれだけ腕と度胸を買われていた。

今日も一部のやくざには武士道にも似た任侠の道が生きていると言われる。」と。

 

アメリカの実業家のジョージ・タナー(ブライアン・キース)の娘が、

東野組に誘拐された。組長の東野五郎(岡田英次)との間のトラブルが原因だった。

 

東野は殺し屋加藤次郎(侍田京介)をロスに送り、

タナーが日本に、こなければ娘の命はないと脅迫する。

タナーはハリー・キルマー(ロバート・ミッチャム)に助けを求める。

 

二人が進駐軍兵士として日本にいたころ、ハリーに恩義を受けたやくざの幹部の

田中健(高倉健)おり、彼の協力を得て、娘を取り戻そういうのがタナーのもくろみだった。

 

ハリーはタナーのボディガードのダスティ(リチャード・ジョーダン)と来日する。

彼等の友人で日本に住んでいる

オリヴァー・ウィート(ハーブ・エデルマン)に滞在することに。

 

東京に着くとハリーはかっての恋人であり、
田中の別れた妻である英子(岸恵子)の経営するバー “キルマー・ハウス”を訪れる。

 

英子から、健が京都に居ることを知り、京都へ。

事情を打ち明けたが、すでに健がヤクザの世界から足を洗っていた。

健は義理を返すために協力を決断するのだった。

 

日本独自の義理と人情のヤクザの世界を、

「愛と哀しみの果て」でアカデミー賞監督賞を受賞している

シドニー・ポラックと、又、脚本を執筆した

ポール・シュレイダーは三島由紀夫の研究家と知られる

親日家だけに、我々が見ても、そんなに違和感がなく、見ることができました。

 

もう一つの見所は、ラストシーンでの殴り込み。

健さんが上半身裸のマッチョな肉体で日本刀を

大上段に構えての斬り合いは惚れ惚れしますね。

”風呂場でも腕立て伏せをしていた”と言われるだけに

その肉体美をぜひ見て下さい。

 

題名  ホタル 2015年11月6日 BS朝日

映画ファンの皆さん、今晩は〜!

今日の映画紹介は「ホタル」。
BS朝日で2015年11月6日(金)18:40〜放送。
「鉄道員〈ぽっぽや〉」の降旗康男監督と高倉健が
再タッグを組んだ人間ドラマ。

キャッチコピーは
”二人で一つの命じゃろうが”
”時代が残した心の傷跡、あなたに会えたから、
その痛みを越えて生きてこられた。”

鹿児島県知覧。
カンパチの養殖業で山岡秀治(高倉健)は、
肝臓を患い透析を続けている妻・知子(田中裕子)と
質素ながら平和に暮らしていた。
子供がいない彼らは、漁船“とも丸”を
我が子のように大切にしている。

平成の世が始まったある日、
山岡の元に青森に暮らす藤枝(井川比佐志)が
自殺したとの報せが届いた。
山岡と藤枝は共に特攻隊の生き残りだった。

山岡はかつて特攻隊員に“知覧の母”と
呼ばれていた富屋食堂の
女主人・山本富子(奈良岡朋子)から、
ある頼みを受ける。
それは、体の自由が利かなくなった自分に代わって、
山岡たちの上官だった金山少尉・
本名・キム・ソンジェの遺品を、
韓国の遺族に届けて欲しいというものだった。

実は、金山は知子の初恋の相手で、
結婚を約束した男でもあった。

複雑な心境の山岡は。
しかし知子の余命が長くて一年半だと
宣告されたのを機に、
ふたりで韓国へ渡ることを決意する。

だが、金山の生家の人たちは、
山岡夫妻の訪問を決して快く迎えてはくれなかった。
“韓国人が死んでなんで日本人のおまえが
 生き残っているんだ!”
と責めららるが、それでも、山岡は遺族に
金山の遺品を渡し、彼が残した遺言を伝えた。
金山は日本の為に出撃したのではなく、
祖国と知子の為に出撃したのだと。

この映画はいろいろな絆をテーマにしています。
夫婦の絆、戦友との絆、親子の絆等。
絆を通して、自分のことを記憶に留めてもらうこと。
そうすれば、自分は永遠に生きていると同じ。
と思ったのは考え過ぎ?
私も知覧には行ったことがありますが、
彼等の犠牲があって、現在の我々があると思うと、
彼等の遺品を見るだけで泣けて来ました。

題名  居酒屋兆治 2015年11月2日 BSプレミアム

映画ファンの皆さん、おはようございます!

 

今日の映画紹介は「居酒屋兆治」。

BSプレミアムで2015112()20:00〜の放送。

高倉健さんが昨年の1110日に亡くなっています。

彼を偲んで来週までに6本ほど放送されますので

順次紹介していきます。

 

函館の街を舞台に、小さな居酒屋を営む兆治と

初恋の女とのすれちがう想い。

その店に集まる人々の人生模様を描いたドラマ。

 

高倉健さんが演じる兆治は、

まさに彼が生涯にわたって演じ続けた寡黙で

一本気な「不器用な男」そのものです。

また、主題歌『時代おくれの酒場』を

健さん自身が歌っています。

 

原作は山口瞳。

 

函館の街の小さな居酒屋「兆治」を営む藤野英治(高倉健)。

「兆治」という店の名前の由来は高校時代ピッチャーをしていた当時、

ロッテの村田兆治に憧れていたからだった。

 

しかし、肩をこわし、高校を卒業して会社に就職。

総務課長になったが、人員整理が嫌になり退職。

妻・藤野茂子( 加藤登紀子)と小さな居酒屋を営む。

 

この居酒屋に集う人々の様々な人生模様を降旗康男 監督と撮影の木村大作コンビで、

英治を中心して、市井の人々の姿を生き生きと描いています。

 

この店に飲みに来る登場人物を紹介しましょう。

精肉店を営む岩下(田中邦衛)はかってバッテリーを組んだ親友。

 

英治にいつもからむタクシー会社副社長の河原(伊丹十三)。

憎たらしいけど、彼が言った

”煮えきらねえ野郎だな。てめえんとこの煮込みと同じだ”との

セリフはズバリ核心をついていました。

 

生命保険会社のくたびれた会社員、堀江(池辺良)。

タクシー運転手の秋本(小松政夫)

小学校時代の校長先生で、30歳年下の奥さん(石野真子)を

もらった相場先生(大滝秀治)。

向かいの小料理店「若草」の女将・峰子(ちあきなおみ)と

そうそうたるメンバーが出演しています。

これだけの役者が揃えば見てるだけで楽しいですね。

 

登場人物はさて置いて、メインストーリーは

英治と昔の恋人・さよ(大原麗子)の悲恋の物語。

彼は資産家と一緒になった「さよ」の転落を耳にするが

どうすることも出来ない自分に苛立つ英治。その事を知っている妻の茂子は、

”人が人を思うことは誰にも止められないわ〜”と呟くだけだった…。

 

大原麗子さんは美しいですね。それもカゲロウみたいな儚い美しさです。

薄幸の美人とはこの人のことを言うのでしょう。

 

「さよ」と英治は互いに魅かれるものの、すれ違い。

何故と言えば相手のことを考えすぎて本心を相手に伝えられなかったから。

 

”黙って目を見れば、判る”

”目は口程に物を言う”なんて思っていても、

好きだったら、好きだと言わないと相手には伝わらない。

好きな人がいたら、勇気を持って言って下さい。と言いながら、私だったら、健さん風に、

”私は不器用ですから”とつぶやくでしょう。

 

健さんが歌う「「時代おくれの酒場」にこの映画の内容が集約されています。

 

♪♪この町には不似合いな 時代おくれのこの酒場に

今夜もやってくるのは ちょっと疲れた男たち

風の寒さをしのばせた 背広姿の男たち

 

この町には住み飽きて 俺の女もどこかへ行った

 あいつ今頃どこでどうして どんな男と居るんだろ

夢の苦さを知りもせず 夢を探しているんだろう♪♪

 

ぜひ、Y-tubeで聴いて下さい。

秋の夜長に聞くと、自分の過去を思い出して心に沁み入ります。

1983年(昭和58年)制作。

 

P.S

BSプレミアムで

「天のしずく辰巳芳子いのちのスープ」が

13:00〜放送されます。

彼女が唱える、食を通して“いのちと愛”のスープの物語。